10月も中旬から下旬にさしかかるというのに「コスモス畑にヒマワリが満開!」というニュースが紙面を飾っていました。
サブタイトルには『夏の猛暑で秋の花々に異変、彼岸花・ソバの花はようやく見頃、コスモスは10年に1度の奇跡の競演!』
京都に住むAさん、彼女が「ワタシの誕生日は花いっぱいのところで写真を撮りたい」という可愛らしい”お願い”を叶えるためスマホで検索。すぐに見つけることができました。
コスモスが咲いているはずの現場に近づくと、なんとコスモスはまばらでヒマワリのほうが大勢力!10月なのにコスモスよりはひまわり!?これは一体どういうことなのでしょう?
飛んだサプライズでしたが、今回は『コスモス~Cosmos』についての雑学を詰め込みました。
今年のコスモスはヒマワリとのコラボ!これも温暖化?
コスモス(Cosmos)は、その優雅で繊細な姿とさまざまな色合いから、世界中で愛されている花です。この花の名前は、ギリシャ語で「美しい」「秩序」「調和」を意味する「κόσμος」(kosmos)に由来しています。では、コスモスについて、雑学探偵社が根掘り葉掘り背景など詳しくご紹介しましょう。
そもそも”Cosmos”を直訳すると?
「cosmos(コスモス)」を日本語に直訳すると、「宇宙」や「秩序」という意味になります。
- 「宇宙」は、広大な宇宙空間や全体の存在を指します。
- 「秩序」は、体系的で調和の取れた状態や構造を意味します。
コスモスを花の名前としても使う場合はそのまま「コスモス」と呼ばれますが、これはラテン語の「美しさ」「秩序」からきているとされます。
別な説もあります。コスモスはギリシャ語の「コスモス(Kosmos)」からきており、その意味は「調和」や「秩序」で、この花が持つ美しいバランスが宇宙との調和を連想させるからという話です。そこからコスモスと付けられました。
ラテン語は古代ローマで使われた言語でイタリア半島が発祥です。現在のイタリア語やフランス語、スペイン語、ポルトガル語、ルーマニア語などのロマンス諸語の元ですね。ギリシャ語は古代ギリシャから現在も使われています。独自の系統を持っているんだね。
コスモスはいつ頃日本に渡来したの?
コスモスの花は、その名前が示すように、宇宙的な美しさを持っていますが、日本に渡来した経緯はもっと地に足のついたものです。
コスモスはもともとメキシコ原産の花で、明治時代に日本に紹介されました。
文献によると、日本に初めてコスモスが持ち込まれたのは明治12年頃とされており、イタリア人のラグーザが故国から持参したという説が有力です。
しかし、コスモスが日本の土壌で根付くまでには、長い時間がかかりました。明治の初めに来た外来種であるコスモスは、日本で広く知られるようになるのは明治の末期になってからです。
日本の栄養分が少ない土でもしっかりと咲くことができる強い花であるため、園芸の初心者でも安心して育てられるという特性が人気を呼び、広まっていきました。
コスモスの和名である「秋桜」の名付け親をご存じ?これは、山口百恵さんの「秋桜」という曲のタイトルから来ているんだよ。さだまさしが最初にコスモスと読ませたのがきっかけでした。この曲のヒットがあって花の名前も日本中に広まったんだ。
マーナが届けたいのは、あなたがまだ出会っていないこころはずむ瞬間です。
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渡来当時のコスモスは食材になったってホント!
渡来した最初のころはコスモスを食用として利用されていました。
最近でも自然に咲いたものであればビタミンAを含むとされ、野菜やフルーツサラダの彩りやジュース、ゼリーの飾りつけなどに使われることがあります。
さらに、コスモス自体をゆでて煮汁を取り出し、砂糖と混ぜることで、さわやかなフラワー・ソースを作ることもできるのです。
コスモスの歴史は、単なる植物の移動以上のものを含んでいます。
それは文化や芸術、食文化といった、人々の生活に深く根ざしたものとなっています。
日本におけるコスモスの歴史は、まさに小宇宙のように、多様で複雑な物語を紡いでいるのです。
コスモスの花言葉はなんですか?
コスモスの花言葉は、色や種類によって異なりますが、一般的に以下のような意味を持っています。
- コスモスはその美しい姿と穏やかな色合いから、「愛情」と「調和」を象徴しています。この花言葉は、親しい人々との関係や平和な心を表現するのにぴったりです。
- ピンクや白のコスモスは、若い女性の純粋さや清楚さを象徴しています。日本では、特に秋の風物詩として親しまれており、「乙女の純潔」という花言葉がよく使われます。
- コスモスの花は控えめでありながらも美しいため、「謙虚さ」や「控えめな美しさ」という意味を持っています。この花言葉は、自分自身の内面の美しさを大切にするメッセージを伝えます。
- コスモスの花は、その穏やかな雰囲気から「平和」の象徴としても知られています。庭や野原に咲くコスモスは、心を落ち着かせ、穏やかな気持ちをもたらしてくれます。
コスモスの花言葉は、色や国によって異なることがありますが、一般的には「調和」「乙女の純真」「平和」などが挙げられます。例えば、ピンクのコスモスは「純潔」を、赤のコスモスは「愛情」と「調和」を、白のコスモスは「優美」を表しています。また、チョコレートコスモスには「恋の終わり」という少し切ない花言葉があります。これらの花言葉は、コスモスの美しさや形状、色合いからインスピレーションを得ています。コスモスは秋の風物詩として、多くの人々に愛されています。
コスモスが風になびく姿から「移り気」なんていうのもあるのよ。さらにコスモスは秋の終わりの象徴という意味から、「もう会えない」という花言葉もあります。この意味合いとしては”季節の変わり目や別れのシーンでの心の伝達”になります。
コスモスの種類、咲く季節、育て方
コスモス(Cosmos)は、キク科の植物で、美しい花を咲かせることで知られています。色鮮やかな花が特徴で、ガーデニングや花壇に人気があります。以下に、コスモスの主な種類や育て方、咲く季節についてまとめます。
1. コスモスの種類
コスモスにはいくつかの種類がありますが、主に以下の2種類がよく知られています。
- オオハルシャギク(Cosmos bipinnatus)
最も一般的なコスモスです。花色はピンク、白、赤、紫などがあり、高さは1〜2メートルになることもあります。日本の秋に咲くコスモスの多くがこの種です。 - キバナコスモス(Cosmos sulphureus)
花が黄色やオレンジ色の鮮やかな色彩で、オオハルシャギクに比べてやや低い草丈です。夏から秋にかけて咲き、耐暑性が強いのが特徴です。
2. 育て方
コスモスは育てやすい植物として知られ、初心者でも簡単に栽培できます。以下はコスモスを育てる際のポイントです。
- 日当たり
コスモスは日当たりの良い場所を好みます。日光を十分に浴びることで、花が大きく美しく咲きます。 - 土壌
コスモスはやせた土壌でもよく育ちますが、水はけの良い土壌が最適です。栄養が多すぎると、葉ばかりが育って花が咲きにくくなることがあります。 - 水やり
コスモスは乾燥に強い植物ですが、種をまいた直後や苗が小さいうちは、適度に水を与える必要があります。成長してからは、土が完全に乾燥してから水をやる程度で大丈夫です。 - 肥料
基本的に肥料はあまり必要ありません。肥料を与える場合は、開花促進のために少量のリン酸を含んだ肥料を施すと良いでしょう。 - 間引きと支柱
コスモスは成長が早く、背が高くなる品種も多いので、間引きや支柱を立ててあげると風で倒れにくくなります。
3. 咲く季節
- オオハルシャギク(一般的なコスモス)は、主に秋に咲きます。日本では9月から11月にかけてが開花時期です。秋の風物詩として広く知られています。
- キバナコスモスは、夏から秋にかけて咲き、7月から10月頃まで楽しむことができます。
4. コスモスの栽培スケジュール(日本の場合)
- 種まき:春(4月~5月)に種をまきます。
- 開花:夏から秋にかけて(7月~11月)開花します。一般的には秋の方が多く咲きます。
愛らしい花~コスモスのまとめ
コスモスの花は、その優美な姿と色彩で多くの人々を魅了してきました。
秋の風に揺れるコスモスの花は、見る者に穏やかな気持ちを与え、心を癒やす力があります。コスモスはギリシャ語で「宇宙」を意味し、無限の空間に浮かぶ星のように、野原を埋め尽くすコスモスの花はまさにその名の通り、宇宙的な美しさを地上にもたらしています。
コスモスの花は、そのシンプルながらも洗練された形状が特徴で、花びらは繊細で透き通るような質感を持っています。
色のバリエーションも豊富で、白、ピンク、赤、紫など、様々な色が存在し、それぞれが異なる表情を見せてくれます。また、コスモスの花は、比較的育てやすいこともあり、家庭の庭や公園などで手軽に楽しむことができます。
コスモスの花が持つ魅力は、その美しさだけではありません。
コスモスの花は、多くの詩人や画家にインスピレーションを与え、芸術作品にも多く登場します。また、コスモスの花は、秋の収穫を祝う祭りやイベントにも欠かせない存在であり、地域の文化や伝統にも深く根ざしています。
コスモスの花の魅力を一言で表すならば、「穏やかな美しさ」と言えるでしょう。その姿は、私たちに自然の素晴らしさを再認識させ、日常の喧騒から離れて、心を落ち着かせる時間を提供してくれます。
コスモスの花は、私たちの生活に彩りと潤いを与えてくれる、まさに秋の代表的な花と言えるでしょう。
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