みなさんいかがお過ごしですか?
12月も半ば、日一日と「2024」の足音が聞こえてきます。
年末年始は休日になる方が多くなり、クリスマスやお正月にはビールをお飲みになるでしょう。
いわゆる”ビール党”の方は季節など関係なしにビールを飲みますね。
一口でビールといってもいくつか種類がありますが、最近のトレンドは地ビールです。
今日は「地ビール」にこだわった記事になります。地ビール初体験でハマってしまう方がいるくらい美味しいんですよ。
さっそく地ビールワールドへご案内しましょう!
地ビールの味わいはサステナブルな「地域の文化」
そもそも「地ビール」ってナニ?という疑問を持ったことはありませんか?
地ビールとはその地域の特色や文化を反映したビールのことです。
日本の地ビールは1994年に法律が改正されてから、全国各地で醸造されるようになりました。たくさんのビール党の方が高評価を出したため徐々に覚醒したんですね。
地ビールが大手メーカーのビールと違うところ?
最大の違いは小規模な醸造所で作られるためテイストがとても個性的で素敵な味や香りが楽しめます。
英語ではクラフトビール(craft beer)なんて言いますよね。craftは手技, 手腕, 同業組合などの意味ですから「職人が作ったビール」、または「職人技級のビール」とも意訳できます。まさに「大量生産じゃないよ」と言いたそうな言葉です。
これが日本語になると「クラフトビア」とか「地ビール」となるわけです。
地ビールの特徴や味の仕立て方
地ビールをフーテンの寅さん風に言えば「その土地、土地のお兄いさんお姐さんが、地場の誇りを背負い丹精込めて作ったビールなんだ。ありがたく飲まなきゃいけねってことよ」となります。
寅さんの言う通り、地ビールはその土地の食材や水質によって変化します。
地ビールは地域ごとの独自のレシピや製法で作られるビールなので大手メーカーのビールと一線を画します。
なので地ビールの魅力はその土地以外のものと同じ味はあり得ない多様性と個性にあります。
前述のように日本各地で掘り起こされた地ビールは、その土地の風土がもろに反映されます。地ビールを飲む、イコールその地域の歴史や人々の暮らしに触れることといえるんです。
例えば、北海道の地ビールを例にとると豊かな大地で収穫された大麦やホップを使って爽やかな味わいに仕上げられます。
一方、沖縄の地ビールは琉球自慢の黒糖や泡盛などの伝統的な食材を使い、甘くてコクのある味わいに仕上げられます。
地ビールは登場以来、日本の酒文化を豊かにする役目を背負ってきました。
もしまだ飲んだことがないなら、ぜひ旅先やお店で地ビールを探してみませんか?
日本の地ビールが世界レベルになったプロセス
日本の地ビールの歴史はほとんどの世界の地ビールとやや異なる経緯を辿ってきました。
前述のように日本では1994年の酒税法改正が地ビール誕生のきっかけとなり、全国各地に小規模なブルワリー(brewery=醸造所)が一斉に誕生しました。
当初のブルワリーは苦労しながらその土地の特色を生かしたビールを造り始め、やがて今日のように世界レベルな「地ビール」が完成します。一時は大盛況で全国に300社以上の地ビール会社が存在しました。
その後、品質管理とか経営の問題で3分の1のブルワリーが廃業しました。その中でいまも健在なブルワリーはハイレベルな品質や技術にこだわり続けるビール職人たちがいて、日本のクラフトビール文化を支えています。
アメリカでは1970年代から1980年代にかけて、ホームブルーイングやマイクロブルワリーが盛んになり個性的なビールが生まれました。
これらのビールは、大手ビール会社の一般的なラガーやペールエールとは異なる味わいやスタイルを持ち、アメリカでもクラフトビールと呼ばれるようになりました。
いまでこそ世界中でクラフトビールの人気が高まっていますが、その当時から休むことなく新しい醸造技術や素材の開発があったからでしょう。
ビールの種類や味を守るための努力が続く
ビールをざっくりと種類で分けるとどんな風になるかご存じですか?
ビールの製造方法や原材料によって異なります。一般的には、ビールは発酵の仕方によってエールとラガーに大別されます。
エールは高温で発酵させることで香りや味が豊かになります。
ラガーは低温で発酵させることですっきりとした飲み口になります。
また、ビールの色や味に影響する大麦の麦芽の種類や煮沸時間によっても、ビールの種類は細分化されます。
例えばペールエールは淡色の麦芽を使って作られるエールで、ホップの香りが特徴です。スタウトは焙煎した麦芽を使って作られるエールで、黒色で苦味が強いです。
ピルスナーはチェコ発祥のラガーで、金色で透明度が高く、ホップの苦味がバランスよく感じられます。このように、ビールを種類で分けるときには様々な要素も楽しめます。
地ビールの味がどれも少しづつ違うのはなぜなの?
地ビールの製法や素材とかレシピで味が変わるのは、ビールの主要な成分である麦芽、ホップ、水、酵母の特性によるものです。
麦芽はビールの色や甘み、コクを決める要素で、その種類や焙煎度によって様々な風味が生まれます。ホップはビールの苦味や香りを与える要素で、その品種や使用量によってビールのキャラクターが変わります。
さらにその土地ごとの水も味や風味に大きな影響があります。
水はビールの約90%を占める要素で、その硬度やミネラル分によってビールの味わいを変えますし、酵母はビールの発酵を行う要素で、その種類や発酵温度によってビールのアルコール度や炭酸ガス量、フルーティーな香りなどが変化します。
これらの要素を組み合わせて、地ビールは様々な製法や素材とかレシピで味が変わるのです。
地ビールはその土地だけの味わいがあるってサイコー!
ここまで書いてきた通りなんですね。地ビールには目に見えない造られた地域の特色や文化が、あのシュワシュッワとした泡の中に同梱されているなんてすばらしい。
飲めばすぐわかります。
大手メーカーのビールは全国で同じ味や品質を提供するために、原材料や製法を統一しています。
しかし、地ビールはその逆、その地元が得意にしている水や麦芽やホップなどを使い、独自の風味や個性を上手に出しています。
☆ 地ビールの強み・優れたところ ☆
- 地域の食材や料理との相性が良い
地ビールは、その土地の特産品や郷土料理に合わせて作られていることが多いので、味や香りがマッチします。
例えば、北海道の地ビールは、ジンギスカンやラーメンとよく合いますし、沖縄の地ビールは、ゴーヤチャンプルーや沖縄そばと相性が良いです。 - 多様な種類やスタイルが楽しめる
地ビールは、大手メーカーのビールにはない色々なタイプやスタイルがあります。例えば、フルーツやハーブなどを加えたフレーバードビールや、濃厚でコクのあるスタウトやポーターなどです。
また、季節限定のビールも多くあります。例えば、春には桜や桜餅の香りがするビールや、秋には栗やかぼちゃの味がするビールなどです。
大会社ではこんな小回り利きませんからね。 - 地域の活性化やコミュニティづくりに貢献する
地ビールは、地元の農家や工場と協力して原材料を調達したり、地元のイベントや祭りに参加したりしています。これによって、地域の経済や文化を支えたり、住民同士の交流を促したりしています。また、地ビールを通じてその土地の歴史や伝統を知ることもできます。
結果として「地産地消」になるため、まさにこれからのサステナブル産業だといえます。
以上のように、地ビールは大手メーカーのビールとは違った魅力が満載で、その土地ならではの人情が入っているんですね。
あなたもきっと新しい発見や驚きに出会うかもしれません。もう地ビールを試してみるしかありませんね。
地ビールのススメ~今回のまとめ
今日は地ビールのことを縷々詳しく紹介してきました。地ビールのススメという気持ちから、くどいようですが筆者個人の「地ビールの良さを3つ」挙げてまとめたいと思います。
①地ビールはその地元の食材や水質、気候などに合わせサイコーの状態で作られるので、料理などでよく使う言葉「そこもの」なのが魅力ですね。
わかりやすく北海道の地ビールを例にとりましょう。
北の大地独特の雪解け水や大麦、ホップなどを使っているので、ほかの地域に比べると爽やかでクリアな風味に仕上げられ独特の香りがします。
一方、沖縄のビールは黒糖や泡盛などを使ってコクや甘みを出しているので濃厚な味がします。つまりそれぞれの土地に旅行したらそれぞれの地域の食文化や歴史と相性が良い地ビールを探すのもアリです。
②多様性と個性を味わうなら地ビールがおススメです。地ビールは大量生産ではないため小規模な醸造所のこだわりやオリジナリティがストレートに味わえます。
例えば、その土地でとれたフルーツやハーブ、スパイスなどを使って風味を付けたビールや、濃度や色合いを変えたビールなどがありますね。
その土地の地ビールを未経験ならまずは飲んでみましょう。
いつもTVのCMで登場するビールしか飲んでない方ならまず90%は驚きや発見に「お~~っ!」とか言うかもしれませんよ。
特に旅行した時期のタイミングにより、季節限定や数量限定のビールもあって、同じ土地でもシーズンが違うと新しいビールに出会うことができるでしょう。
③地ビールは地域経済や環境に貢献しているという点が見逃せません。地ビールは地元の農家や工場と協力して原材料を調達したり、廃棄物を再利用したりしていることがあります。
そのため、地元の産業や雇用を支えたり、環境負荷を減らしたりしています。まさにサステナブルなんですね。
例えば、青森県のビールはリンゴの皮や芯を使って醸造するために、リンゴ農家の収入を増やすとともに廃棄物の処理コストを削減しているんです。
また、長野県のビールは太陽光発電を利用してエネルギーを節約しています。これらのビールは、飲むだけでなく、社会的な意義を一緒に感じながら味わうことができるでしょ。
筆者も今掲げた3つの理由を知った時から、地ビールの良さに惹かれていきました。
ビールの好みはいろいろだということはもちろん知っています。でも地ビールを飲んだことがないという方に出会うと、つい一度地ビールに挑戦してみてはいかが・・なんて言いたくなるんです。
きっとあなたにピッタリの地ビールが見つかると思いますが…。
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